1荒ぶる神と和らぐ神
パワースポットに恵まれた日本は、また一方で恐るべき地震や火山の荒ぶるエネルギーに苦しめられてきました。
この相反する二つの顔は、古代の神話の中にも見いだせます。有名なスサノオ命にも荒魂(あらみたま)と和魂(にぎみたま)があり、それぞれをお祀りする神社がありますが、このいわれは古事記を紐解き、神話を辿れば理解できると思います。
2荒魂をお祀りする神社
全国の神社では、この神の違った側面のパワーを上手に受ける形で、ご利益を頂けるから有り難いですね。
例えば、荒魂をお祀りしている氷川神社は荒川流域のあちらこちらに鎮座し、関東の活力の源として大変重要な役割を果たしています。
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3和魂をお祀りする神社
一方、和魂の大物主神(大己貴命)をお祀りする神社は全国に多数あり、大神神社や金刀比羅宮など、開運守護神としての強力パワースポットとなっているのは、良く知られているところです。 この大己貴命は大国主命の若い頃の名前といわれており、少彦名命とともに全国をまわって国土開発をした、と伝えられてるように、全国のあちらこちらの古道に、温泉に、農村に「大己貴命」の小さな祠を見つけることができます。
おそらく、大変古い時代から、全国の民に慕われてきたであろうなあと、田舎をドライブするたびに感じ入ります。
4日本特有のパワースポット
私たち日本人は、地震や火山、台風や雷などの自然災害の極めて多い国土に住んでいます。特に地震や火山地帯では、強力な磁力を発することが必定であり、この影響で私たちは、非常に霊的に感じやすいオーラを長年の間に身につけてきました。よほど鈍感な人を除いて、多くの人がスピリチュアルな場所に惹かれ、感じ、信じて、御利益を受けやすい、益荒男の精神を求めて、山や滝、渓谷や海に出かけます。そして神社・仏閣・磐・ご神体という、先人が見つけたパワースポットにたどり着きます。
そこでは集まる人々目当ての商売もありますし、宿や土産物店も形成された市場経済も発達してきました。
5プラスとマイナスの調和、スピリチュアルな旅を有益に
一方、強力な磁場を形成し、時にはスピリチュアルなご利益を授かる私たちの国土は、常に危険とも隣り合わせとなっています。災害への備え、巨大地震対策などは日常のリアルな生活活動には欠かせません。精神世界の充実と厳しい現実への対応、プラスとマイナスの調和と対処こそが、スピリチュアルな旅を楽しく有益にするための心構えだと言えるはないでしょうか。