どん底からV字回復するペヤング、レ点復活の英会話教室、その特徴は?



どん底からV字回復 ユニバーサルスタジオ、スカイマークなど
これら名だたる企業の話題は有名ですが、
ペヤングの「まるか食品」の劇的回復はちょっと必見

運の掴みかたとして参考になります。
それでは以下に「まるか食品」を紹介し、さらに「ワタミ」「NOVA] 「ショッピングモールピエリ」「日本マクドナルド」を取り上げてみます。

ペヤングソース焼きそばと言えば、もはや伝説的な旨さで人気ですが、2015年に異物混入事件で半年の製造中止となり、企業は一変危機に。
しかしその後発売再開1か月で、長らく王座に君臨した日清のカップラーメンを抜き去り、なんとV字回復
従業員数100ほどのこの企業はどのようにして地位を確立できたのか。
企業再生には会社の生き様、企業文化が大きく関わっていることが分かります

まるか食品は「現金取引、現金商売」を通す無借金経営で、資本も蓄積、従業員を大切にしてきた様です。
誰もが認める味で不動のno1地位を築いていました。

そこに異物混入の危機発生。
従業員の雇用を守るべく、社長以下一丸となって信用回復に努め、徹底した生産体制の改善を遂行したことで、被害を最小に止め、むしろ復活へのファンコールが起こるほどの人気ぶりが明らかに。

そして更なる飛躍を成し遂げました。

復活の原点は、抜群の味神話の確立と熱烈なファンの存在
すなわち、即席麺界のスーパースターの座を確立していた、ということ。
これを支えてきたひたむきで真摯な企業体質
「異物混入」事故に対し「これでもか!」というほどの徹底工程管理と改善
信用回復への全力行脚
そして、復活。
たかが即席麺、されど即席麺

ペヨングなる姉妹商品のアイデアにもビックリ。人気の本質を見たような気がしますね。個人もビジネスでも 座右の銘にしたいほどの成功事例です。

続いての復活企業は・・・

ちょっとだけレ点復活で話題のワタミ
ブラック企業のイメージで、急激な客離れ。店舗数も激減してどうなるのだろう、と心配した同社ですが、
社員も疲弊 残った社員が一丸となって頑張ってきた結果、見事復活の兆し。
新人アルバイトの研修を 本部一元化し、基本接客マニュアル(グラスの持ち方、置き方、挨拶、)の徹底指導
新人がすぐやめるという割合が減り、長続きするアルバイターが増えたことで、高いさービルレベルを維持。
更には、やめちゃう社員と社長との懇談会で「一番正直な意見を引き出す」ところから徹底改善案を探る。
積極的なアイデアの新店舗も話題に!
「ミライザカ」というワタミの新しいコンセプトで出した新店舗は看板メニュー「若鳥モモ一本グローブ揚げ999円」がヒット。
ワタミの名前から変更した「鳥メロ」。ここでは、何でもある(広く浅く)ではなく、これぞというお勧めの一品「備長炭で焼いた焼き鳥999円」が大当たり。

飽くなき改善意欲が、復活の起爆剤となったようです。

 

英会話教室「NOVA」
一時はどの駅前にもある定番の「英会話教室」で
最盛期は、あのうさきのCMで一世を風靡していましたが、
外国人給与未払いや 受講生との金銭トラブルなどで倒産

暫く話題からも消えていましたが・・
伊藤幸子社長になって復活の兆し。
売上も最盛期の162億円には及ばないが、81億円まで回復してきています。
どのように再生してきたか・・
まず最初に月謝制の導入。堅実な収入と無理のない授業提供で、財政の健全化と安定化を図っています。(当然の措置といえば当然の措置)
「授業料の前払いシステム」では、初めに多くの受講者が押しかけ、結果的に十分な授業が受けられない不満や講師そのものがが対応できないといったクレームが大きな問題。これを解消したことが大きい要因だとか。
教室内雰囲気も変化
パイプいす部屋のさもしい風景から 喫茶風の癒やしの教室へ
雰囲気のナチュラル化で、本来人と人との会話という、原点に立ち返った戦略が功を奏したようです。

次に、大型ショッピングモールピエリ(滋賀県守山市の) 東京ドーム3個分の広さを持ちながら
近くにイオンモールなど競合モールが幾つも出現したためにテナントつぎつぎ撤退
廃墟と化し2013年経営破たん。
このようなケースは全国いたるところで、激烈な顧客獲得戦争として見かける、ごく普通の光景ではありますが・・・
この「ペエリ」の場合、衰退はまさに「ゴーストタウン」の極地。だれもが復活は無理と思っていました。
ところが、ある大手商社が再生を引受け、打った手が・・・
「目玉テナントH&MとZARAの誘致」
更に以外な戦略が当たりました。
店内にめっちゃ触れる動物園(へび、ひよこ、珍しい鳥など)体験型モールの導入
屋外にフットサルやジップラインのアスレチックアドベンチャー
ショッピングモールをコミュニケーション・ふれあいの場に回帰したところが大きいようです。
さらに、
店内の歩行動線も見直すことで現在売上180億のほぼV字復活

ビジネスの怖いところは、いったん落ちるとどんどん負のスパイラル
一度ドン底に落ちて、「初心に帰る」ことが如何に大切か。
しかしそれを実践できるものだけが復活するように思います。

最後に「日本マクドナルド」の話題
昨年、三年ぶりに黒字復活しました。
過去、いろいろな改善策を講じてきていましたが、どこかすれ違いの印象。
ところが最近は、馴染み易い雰囲気が出て来ました。店にもカジュアルな日常を楽しむ親子づれを見かけるようになり、本来の親しみの持てるハンバーガー店に戻ったという印象ですね。
ステーキ2枚重ねに行列ができている店もあるとか。
まだまだ復活の途中ですので、今後の状況がどうなっていくのか
とても興味あるところですね。

以上、ビジネスに日々苦心している者には、とても参考になる事例でした。